蜂蜜と風呂場
私がブログを書こうと思ったきっかけは、
借りてきたCDをかけてたら、ある曲の歌詞があまりにも衝撃的で、その歌詞でググったらとても素敵な筆者さんのブログに出会って、歌詞の解釈が私の考えと重なりすぎてて、その筆者さんに憧れたから
なのですが、そのある曲というのが、クリープハイプの”蜂蜜と風呂場”なのです。
クリープハイプは、年末のCDJで初めて生で聴いてからずっと好きなバンドでしたが、
この蜂蜜と風呂場で大好きなバンドになりました。
まあとにかくみなさん、歌詞を読んでみて欲しい。
こういう歌詞って、全部の人が共感とか、感情移入とか、それ以前にいいなって思ったりもしないと思うのだけれど
私はこの歌詞に、いろいろな自分の記憶と背景を重ねちゃって、本当によく出来た歌詞だなって思って、もう尾崎世界観のことが好きで好きでたまらなくなってしまいました。
2番の歌詞に、
蒼く燃える惑星の恋人 左手の薬指と未来の話
月額定額制の僕の恋人 もう時間ないから口でよろしくね
って歌詞があるのだけれど、
左手の薬指と未来の話は、女の子の左手の薬指には指輪がはめられてて、それはもちろん、この蜂蜜みたいな味のを出してる男からのものじゃないじゃない。それでその指輪からは未来の話が見えるの。きっと、婚約指輪なのかな。
ここで、指輪って言わないあたり、本当に尾崎世界観が好きでたまらない。
月額定額制の恋人ってことは、やっぱり、愛人かな、浮気相手かな。やり放題っていう意味かしら。
月額定額制なんていう、一番人間っぽくない言葉使ってちょっと皮肉って。嫌な感じ。
時間がないっていうのは、きっと、その時の時間もそうだけど、二人の関係の事も言ってるのかな。
しかも、未来の話が見える恋人は蒼く燃える惑星で、こんな関係の恋人は月額定額制なのね。
なんて、二人の関係性を、この少しの歌詞からたくさん考えちゃう。
こんなに含んでて、私の心にバンってぶつかってくることなんて、久しぶり。
蜂蜜みたいな味がするよ
なんて、嘘つく時って、どんな気持ちの時だと思いますか?
嘘っていうか、ほんとに蜂蜜みたいな味だったのかもしれない。
だって、好きな人のって、嫌じゃないじゃん。
この歌の女の子が、この男のことをどれくらい好きだったのかわからないけど、勝手に気持ち考えると、
左手に未来の話を乗せながら、月額定額制の恋人をしているってことは、多分、すごくこの男のこと好きなんだと思うんだ。
でも未来の話って、簡単に決められないじゃない。好きだけじゃ。
男も、月額定額制の恋人だって思ってるけど、嘘ついてくれてありがとうって思うくらいには彼女のこと、好きなわけでしょ?でも、未来の話を奪うことはできないんだよね。
女の子も、もしかしたら未来の相手よりもこの男のことが好きなのかもしれないけれど、左手に未来の話乗せた分際で、時間ないから口でよろしくって言われて寂しくなっても、何も言い返せないんだよね。
でも、好きだから、蜂蜜みたいな味がするよって、言うの。
あなたの、私には蜂蜜みたいな味がするよ。って。
本当にそうなのかもしれないし、嘘かもしれないんだけど、蜂蜜みたいな味がするよって言ってあげるの。言ってあげる…
本当にこの曲はすごいです。
言葉の種類は多くないけれど、すごく深い。
あまりにすごかったから、友達とこの歌詞について語り合ってしまったのだけれど、
結局、2人オナニーなんだねってことになった。
お互いこんなに好きなのに、結ばれなくって、月額定額制の恋人になっちゃう。
こんなに好きなのにね。なんて、ダメなのはわかってるんだけどね。なんて、そんなこと言うけど、結局は、お互いがお互いの寂しい穴を埋めてるだけ。
自分の中でだけで完結してて、2人だから得られるものなんてなくって。
所詮、2人オナニー。セックスできてないの。
でもさあ、こういう時って、ダメだってわかってるときって、どうしてかわからないけど止まらないよね。2人オナニーかもしれなくて、たまに少し悲しくなることたくさんあるんだけど、好きなの。楽しいの。その時だけ。
蜂蜜みたいな味なのよね。
本当に、歌詞を噛み締めるだけでも十分な歌詞なのに、そこに過去のこととかを乗せてしまうと、もうどうしようもなくなっちゃう。
この曲に出会って、なんだか自分がひとつ大人になった気がしちゃいました。
Twitterで、この曲がいいってつぶやいたら、ビッチの歌!とか言われちゃいました。
まだまだね、って思っちゃった。この歌詞に共感とか感情移入できるようになるには、多少の経験値が必要なのかしら。
でもそんな経験値、いらないかもしれないなあ。
これからも、クリープハイプはずっと私の好きなバンドであり続けるとおもいます。
本当に、蜂蜜と風呂場はすごいです。
ぜひ、聴いてみて。