百八円の恋
久しぶりの更新です
先日日本アカデミー賞の授賞式がありましたね。
最優秀賞主演女優賞は、安藤サクラさん。
映画、百円の恋の主演女優さんですね。
実は私はとても映画に疎くって、映画の情報が私の中に入ってくるのはだいぶ後のこと…いっつも上映期間に映画館に行きそびれてしまうのです。
この映画もそう。
アカデミー賞で存在を知りました。
そこで、主題歌がクリープハイプの百八円の恋だということも知りました。
今観たい映画ナンバーワンの映画、百円の恋。また観たらその感想もここに書こうと思います。
今回はそんな話題の映画の主題歌、百八円の恋について書こうと思います。
この曲は、私がクリープハイプで2番めに衝撃を受けた曲。
1番は言わずもがな、蜂蜜と風呂です。
どうして衝撃を受けたのか、まずみなさん、歌詞を読んでみて。
私はほとんど移動時間に音楽を聞きます。もちろんお家でも聞くのだけれど、iPodにCDを同期して、とりあえず聞きます。
だからいつも曲名よりも先に曲を覚える。
百八円の恋は、最初聞いただけではそこまで好きな曲ではありませんでした。
なんか、痛い痛いばっかり言ってて変わった曲だなあと思っていて。
でも、蜂蜜と風呂を聞いてから、クリープハイプの歌詞はすごいと思って歌詞を見ながら曲を聞くようになりました。
そうしたら、本当にびっくり。
痛いじゃないの!?!?!
この曲の本当にすごいところは、いたいに2つの意味があること。
聞いてるだけではどっちもいたいで同じ音なのだけど、意味は痛いと居たいがある。
また私は尾崎世界観の世界観にどっぷりと浸かってしまいました。
クリープハイプは例えばNE-TAXIとかもこの感じで、日本語を選ぶセンスが本当にすごい。そして日本語っていいわって思う。
これは別れ際の話かな。
痛い。でも居たい。
すごくよくわかりませんか。
もう見ての通り立ってるだけでやっとなとき、痛いけど、悲しいんだけど、居たいですよね。別れたくない。離れたくない。居たい。
映画みたいだった二人の時間。それも終わってしまって、やっと見つけたと思った居場所も取ってつけたみたいになって壊れる。痛い。でも居たい。
恋愛なんてだいたい思い通りにならなくって、でも分かってたけど、ってことって多くて。
こんなことになるなら付き合わなきゃ良かった。とか、こんなことになるならあの時ガマンしてれば良かった。とか。でもこれも分かってたけど、ってこと多くて。
泣いたら厄介に思われるってわかってても涙が出ちゃうとか、
別れたくないって泣いて、お前が悪いのになんで泣くの?とか言われたりして。
涙なんて邪魔になるだけで、大事なものが見えなくなるから、いらないのに、
出てくるから、余計に悲しくなるんですよね。
ほらもう、1番だけでこれ。
そして2番でこうきます。
誰かを好きになることにも 消費税がかかっていて
百円の恋に八円の愛 ってわかってるけど
誰かを好きになるときは、恋をするんです。
愛は後付け。後からやってくるもの。
好きな気持が冷めるとき、百年の恋も一時に冷めるって言うじゃない。
恋なの。全部は恋に起因してるの。愛してるの言葉は後からついてくるもの。
これを消費税って表現する世界観。本当にたまらない。好き。
税金なんですよ。支払う義務がある。恋して結ばれたら、消費税を払わなくっちゃいけないの。愛は税金で、全体のたった8%。
でも私たちは愛を感じたくて愛を求めてしまうの。たった8%しかない愛を求めてしまう。
こんなに愛を求めてしまうのは重いってわかってるけど、うまくできなくって。嫌われて泣いて泣いてダメになちゃうのよね。
それに、曲の中に3ブロック出てくるいたいの歌い分けも素敵。
2番の痛いと居たいのニュアンスの違いとか、最後は痛くなくなって居たいだけになるところとか。わかってるけどって思って全部理解して痛みがなくなったかとか、深読みが捗る。
やっぱり、尾崎世界観が作る曲はすごいです。
彼の曲を聞くと、今までのことがこの前のことみたいにリアルに蘇ってくる。
毎度思うのだけれど、クリープハイプの歌詞がドンピシャに心に突き刺さる人って、苦しい恋愛を少なからずしてますよね。
ハッピーで幸せな健全な恋愛をしていてもあまり響かないはず。
去年の秋にやったクリープハイプがキュレーターのBowlineとか、この前の年末のCDJとか、大きな所でクリープハイプのライブを見る機会があったのだけれど、本当にすごい人気で。
この中にどれくらい私と同じ気持でクリープハイプを聞いている人がいるのかなと考えてしまいました。結構みんな、グズグズした異性経験あるのかしら。
映画、百円の恋も、グズグズとした男女の話な感じがするから、観るのが本当に楽しみ。
この前新曲も発表されたし、やっぱりこれからもずっと好きなバンドだと思います。